大英博物館で見た能面

2020年2月、わたしはロンドンにいました。

コロナ禍など想像もせず、毎日毎日、ロンドン中を興味の赴くままに歩き回ってました。

ロンドンに来たら、世界中の至宝が集められた大英博物館を外すわけにはいきません。

いろんな美術の本を見ては「大英博物館蔵」という文字を何度見たことでしょう。

本当に行くことができたなんて夢のようです。

2020年2月7日金曜日快晴 Russell Squareを抜けて大英博物館へ。画像2

この頃は誰もマスクしてない。

画像3

上の写真の左側の円形部分は旧British Library。

夏目漱石や南方熊楠が通った場所です!

熊野古道を歩いた時に、田辺市で南方熊楠記念館にも行きました。

そこでは恐ろしく書き込んである、彼が「腹稿」と呼ぶマインドマップを見ました。

彼が大英博物館の書籍室で凄まじい量の写本をしたというエピソードは有名ですので、ここがそうか〜と感慨深いものがありました。

さて、

まずは1階から

威厳あふれるモアイ像。

背中に驚いて背中だけ写真を撮って帰ってきました。[このような立派な玄武岩でできたモアイ像は現地にもなく、鳥人崇拝を示すモアイ像はこれ一体だけとか。イースター島から返還を求められているそうです。〕←今調べた情報。やはり、その場で一番良いものを収集するでしょうしね。保存してあるのはありがたいし、イースター島まで行かなくてもこれを見られたというのは、私にとってはありがたいことですが、地元の人にとっては返還を求めるのは当然でしょうね。

順番に1階ずつ上がりました。何も見逃したくない。

古代エジプトのヒエログリフ

先生に連れられた子供達がいろんな場所でレポートを書いている。

こんなお宝をいつでも無料で見られるなんて!本当に恵まれた環境です。日本の子供達ももっと美術館に連れて行って欲しい!

ヒエログリフを読み解くきっかけとなったロゼッタストーン。

ロゼッタストーンは能の英文ガイドに悪戦苦闘している身としては興味津々。

同じ内容のはずなのにギリシア語との文字数の違いもすごいですね。

ギリシア彫刻

こんなごっそり持ってきちゃっていいの!?と引くぐらいのレベル。

収集欲の凄さにも、その物の良さにも圧倒されます。

大好きなハリーポッターの映画に出てくるチェス!

さて最上階の日本コーナーでありましたよ!能面s 。

若女と猩々(しょうじょう)。

能面の展示もやはり美術館というよりは博物館。

グワシっと掴まれているようで、

いつも柔らかいもので恐る恐る触るのを見慣れている身にはウッときました💦

でも異国で会えて嬉しかった。

日本にはまだまだ素晴らしい能面がたくさん現役で活躍しています。

600年前の物も今舞台に使われています。

だから余裕で見られるのかも。これが、たった一つしか存在しない若女、とかだったら

とても平静な気分では見られないでしょう。

さて、わたしは典型的な日本人で、

しっかり写真を撮って、帰ってからもずっと旅を満喫し続けたいタイプです。

それがのちのち嬉しい発見をさせてくれたのです。

日本に帰り、以前から好きで持っていたpenguin classics のJapanese Nō Dramaという本の表紙を見たところ、

同じお顔!!! 

嬉しかった。

ロンドンでできた友達にもLINEで教えました。

日本贔屓の彼女も「この顔は見覚えがある!」と喜んでました。

彼女はロンドン留学から帰国(中国)して、コロナで動けない不自由さから、ますますロンドンが恋しくなっていました。

旅先で出会った顔に帰国してから出会えるってこんなに嬉しいんだな、と。

また、その喜びを共有できる友達がいる事にも、

幸せを感じた瞬間でした。今はみんな辛い時を過ごしていますが、

いつかまた会いに行けますように。

コメント

タイトルとURLをコピーしました